じゅうしまつ会の愉快な会員たち(その2)
“じゅうしまつ会”が旗上げしてから2年と8ヶ月が過ぎました・・・・・。
立ち上げ時は6人から始まり、今では30人を超える世帯にまでなりました。
ここまでくると、各人のクセというか雀風というのかが、いろいろ見えてきます。
ある人・・・ここでは仮にKさんとしておきましょう。
この方、多分“じゅうしまつ会”でも、三本の指には入るであろうと思う程の実力者であります。
とにかく『滅多に振り込まない』・『やたら高い手でアガる』・『メリハリのある打ち方をしてくる』等々・・・、
想像するに、相当の場数を踏んでこられたお方かと思われます。
またそれ以外にも、やたらマージャンの“勘”が鋭いのです。
誰かがリーチを掛けてきて、その捨牌に一九字牌しかなかった場合で、こちらの手元にそれらが
一切なかった時、あなたなら何を捨てますか?
おそらく祈るような気持ちで、牌を選択して捨てていくかと思いますが、まあ大抵の場合は
何回か目には振り込んでしまうでしょう。
なにせヒントがないのですから・・・。
しかし、Kさんはこのような場面でも、振り込むことが殆どないのです。
まるで当たり牌が解っているかの如く、ヒラリヒラリとかわしていくのです。
もうこれは教わって出来ることではありませんし、教えることも出来ないでしょう。
とにかく危険を察知するレーダーの感度が、物凄く高レベルなのです。
また、ただ単に防御力が高いだけでなく、ここぞという時には果敢に攻め込んでいく、強い意志も
持ち合わせています。
ですから、こちらがリーチを掛けてベタ下りを期待していると、痛い目に会うこともしばしばです。
“守り”だけでなく、“攻め”に対しても、厳しい姿勢でいるので、一緒にマージャンをする時は
本当に気が抜けません。
正直、あまり一緒にはマージャンをしたくない方ではありますが、一方で勉強になることは非常に
多く、一緒にやりたくない反面、毎回でも一緒に卓を囲みたいと思わせる方であります。
ですので、第17話でお話ししたHさん同様、このKさんも私にとって、大いなる目標であるのです。
ところでこの“Kさん”とは、どなたかと思いますか?
それは、じゅうしまつ会副会長であり、過去に2度も役満成就した“加藤さん”なのです。
2度も役満を達成した実力をみても、どんなに凄い方かおわかりでしょう。
“じゅうしまつ会”には、高い山が沢山そびえ立っているのです。