初めて買ったバイクがスズキのRG50だった
ということを、前々回の“Rest Time(その1)”
(第132話参照) でお話ししました。
但し最初からこのバイクが第一希望だった訳では
ありませんでした。
当時はまずHONDAからは
HOMDA CB50JX
エンジン 空冷4ストローク 2バルブSOHC単気筒
最高出力 6.3ps/10,500rpm
最大トルク 0.43kg-m/9,500rpm
世界的にも50ccでは珍しい4ストロークエンジンを採用。
このエンジンのおかげで、燃費は30km/h定地テスト値で
85km/ℓという超エコなバイクです。
おまけに10,000回転以上も回る、超(当時では)高回転型
エンジンは、かなり魅力的でした。
YAMAHAからは
YAMAHA RD50
エンジン 空冷2サイクル単気筒 ピストンリードバルブ
最高出力 6.3ps/9,500rpm
最大トルク 0.50kg-m/8,500rpm
唯一フロントブレーキに、油圧式ディスクブレーキが
採用されたバイクでした。
車体は直線的で大柄に見えて、カッコ良かったです。
その他にもHONDAでXE50、YAMAHAでGT50、SUZUKIでTS50等も
ありましたが、当時はロードスポーツタイプが好みでしたので、上記の3台に
しぼって検討することにしました。
最初の印象では、YAMAHAのRD50が一番良かったです。
あの直線的なスタイルと、大柄な車格が気に入りました。
ただ街中で走っているのを見た時、排気音がやたらカン高いのが気になりました。
次はHONDAのCB50でした。
4ストロークエンジンからくるその驚異的な燃費は、高校生の身には大変
魅力的でした。
なんせ街乗りでは、リッター当たり50~60kmは軽く走ってしまいます。
8.5ℓの燃料タンクと相まって、その航続距離は400km以上にもなります。
いつ給油したのか忘れてしまいそうです。
超(あくまで当時では)高回転型エンジンは、僅か50ccの排気量でも、易々と
Over10,000rmpの世界に誘ってくれます。
最高速は90km/hを超えると言われていました。
ただしこんな魅力的なバイクにも欠点がありました。
それは4ストロークエンジン故の “非力さ” です。
馬力こそ6.3psありますが、とにかくエンジンを回さないとパワーが出ません。
トルクだって2ストエンジンの2/3程度しかありません。
これは4ストロークエンジンの宿命なので、この点だけは充分に理解して
おく必要があります。
最後となってしまったのが購入した、SUZUKIのRG50です。
車格は ・ ・ ・ まあ及第点です。
それ以外は ・ ・ ・ 特にありませんでした。
さてバイク探しを始めると、最初にあるバイク屋でRD50を見つけました。
価格は本体のみで¥70,000円でした。
完全に予算オーバーでした。
気を取り直して次にいきます。
あるバイク屋でCB50を見つけました。
価格は本体のみで¥60,000円でした。
無理をすれば何んとかなる金額でした。
しかし無理をして買っても、後のこともあるので断念しました。
更に探し続けました。
しかし予算に合うものは、なかなか見つかりません。
所詮5万円以下でバイクを買うなどとは、無理なことなのかと半ば諦めかけながら
あてもなく歩いていると ・ ・ ・
目の前のバイク屋に ・ ・ ・ RG50がありました。
価格は本体のみで¥40,000円と書いてありした。
『探すのを止めた時、見つかることもよくある話で ・ ・ ・ ♪♪』
最終的には手持ちの予算が少ないことが、決定打となってしまいましたが、
兎にも角にも、我が愛車は “RG50” に決まりました。
乗ってみて感じたこと
低速トルクは細いものの、6,000rpmを超えると一気に吹きあがり
かなりの加速感を感じることができる。
後に大きいバイクに乗るようになった後は、それ程とは思わないが、
当初はそのスピード感に、大いに興奮を覚えたものでした。
フロントディスクブレーキは機械式なので、ワイヤーが切れたら ・ ・ ・ (汗)
(実際切れたことがありました)
シートは鍵付きの開閉式で、他のバイクにはあまり見られない小物入れがある。
(大したものは入らないが、バイクの登録証程度は入るので便利)
スポークホイールは掃除が面倒だが、コケてタイヤが曲がった時は、スポークを
増し締め等すれば元に戻るので便利。
全開走行では、メーター読みで85km/h出ました。
流石、SUZUKIお得意のパワーリードバルブ!
燃費はCB50程ではないが、30 ~ 40km/ℓと、かなり良好でした。
どんなに飛ばしても30km/ℓを割ったことはありませんでした。
大したトラブルもなく、常に私の足になり、飛びまわってくれました。
しかしやがてリアのスプロケットの摩耗が進み、チェーンが外れること幾度となく・・・・・
更にはもっと排気量の大きいバイクへの憧れが強くなり、大学2年の夏にお別れしました。
現在環境保全への配慮から、2ストロークエンジンを搭載したバイクは製造されていません。
当初第3希望であったRG50でしたが、もう一度乗ってみたい原付バイクはと言われたら
やっぱりRG50でしょう。
RG50に感謝です。