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 管理人の独り言 《第244話》 



   Break Time (その15) 


 今日は7月12日 ・ ・ ・


 今年は6月中に梅雨が明けた筈ですが ・ ・ ・ ・ ・


 でも、梅雨に戻ったかのような天候です ・ ・ ・ ・ ・



 まあ仕方ありませんね。


 お天道様には逆らえませんから ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 


 しょうがないので、こんなときは久しぶりに “Break Time” といきましょう。




 遡ること昨年2021年6月30日のことです。

 世界最大規模・最高権威と謳われているワイン(酒類)のコンペティション

 である IWC (International Wine Challenge) に於いて、「SAKE」部門で

 最高位の “Champion Sake”の称号を授けられたお酒が発表されました。


    ※ IWCとは毎年ロンドンで行われる世界最大規模のワイン品評会で

      世界で最も大きな影響力を持つといわれているワインコンテストです。

      2007年に「SAKE部門」が追加され、そこで受賞されたお酒は国内外で

      高く評価されています。



 そのお酒は下諏訪町にある諏訪御湖鶴酒造場の『御湖鶴 純米吟醸 山恵錦』

 といいます。


 諏訪にある酒蔵というと、所謂諏訪五蔵と謳われる5酒造場が浮かびますが

 その中に諏訪御湖鶴酒造場は入っていません。

 私も不勉強でしたが、先の酒造場の名前を見たときは、正直何処の酒蔵なのかと

 思いました。


 諏訪五蔵にも入らない程度の零細酒造場かと、些か冷やかな目でみてしまい

 ましたが、実は大変なドラマがあった酒造場だったのです。


 諏訪御湖鶴酒造場は諏訪大社秋ノ宮のお膝元にあり、『御湖鶴』は奉納酒であり

 伝統行事御柱祭でも振る舞われ、地元の皆さんに愛されてきた地酒でした。


 ところが2017年に同酒蔵は自己破産してしまい、酒造りを止めてしまいました。

 しかしこの後、競売にかけられていることを知った福島県で運送業を営んでいる

 磐栄運送の村田裕之社長は、地元諏訪で酒蔵再建や銘柄存続の声が多い事を

 聞き、諏訪御湖鶴酒造場再建へ名乗りを上げました。


 様々な苦難を経て、翌2018年10月より仕込み開始し『御湖鶴』を復活、

 初年度の試験醸造に漕ぎ付け、2020年1月より仕込みを本格稼働する

 ことができました。


 努力の成果は早くも同年長野県清酒品評会において、純米大吟醸が県知事賞、

 純米吟醸はなんと最高位の審査員長賞を受賞しました。


 努力は更に報われます。

 翌2021年には先述通りの世界一の快挙を成し遂げました。



 そんな素晴らしいお酒が長野県で出来たなんて ・・・・・

 長野県民としては、これはもう飲まなきゃダメでしょう!

 早速、近くの酒屋に行ってみましたが ・・・・・

 当然ありませんでした。

 近隣の店にも行ってみましたが、ありませんでした。


 そりゃそうでしょうね・・・・・


 何せ世界一ですから。

 間もなく同社HPに完売のお知らせが載り、少なくとも約半年後の

 2021年12月頃まで待たなくてはならないことを知りました。



 で ・・・・・ 待ちました。

 HPには12月24日販売と掲載されました。

 しかし当時のHPには『御湖鶴』の取扱店は載っていませんでしたので

 取り敢えず発売日当日、いつもの地元の酒屋に行ってみました。


 しかし ・・・・・ ありませんでした。

 一応店の人に聞いてみましたが、そのお店でもどうやって仕入れたら

 よいのか分からないという事でした。

 曰く、昔から諏訪御湖鶴酒造場と取引がある店ならあるかもしれないが

 このあたりにあるかどうかは分からない、とのことでした。


 ちなみに同社HPにも当酒造場では販売してない旨のコメントがありました。


 確かに諏訪周辺の酒屋なら当然取引している所はあるだろうが、これから

 諏訪に出掛けて酒屋巡りする程の時間の余裕はなかったので、自分と

 しては一区切りつけて、次回縁があればという事にしました。


 であれば今日は本来の目的である買い物にと考えを切り替え、伊那市内の

 あるスーパーへ向かいました。


 当初の目的の買い物を済ませ店を出て車に向かって行くと ・・・・・

 その目線の先に一軒の酒屋がありました。

 上伊那界隈の酒蔵ののぼりがいくつか掲げてあり、所謂“酒屋”という

 感じです。


 全く期待はしていなかったのですが、本当に何となくその店に行ってみたくなり

 そのまま店に入っていきました。

 “酒屋”らしく店内には様々なお酒が並んでいました。

 まだ午前中なので店内にはお客さんはなく、お店の人が一人いるだけでした。


 全く期待していなかったのですが、何とはなしにお店の人に


 諏訪御湖鶴酒造場の御湖鶴というお酒はどうしたら手に入りますか?


 と聞いてみました。


 するとお店の人は右手を私の方に向けて

 

  後ろの冷蔵棚にありますよ(笑)







  えっ!?  




 何だかマンガのような話しですが、全て本当の事です。


 探すのを止めたとき、見つかる事もよくある話しで ・・・・・ (^^♪

 と、歌の詞にはありますが、こんなことがあるんですよねえ ・・・・・


 冷蔵棚には10本の御湖鶴がありました。

 本数に制限はありませんよ、とお店の人は言っていましたが、

 当然私は1本だけ購入しました。

 残る9人の笑顔のために ・・・・・



 後になって同酒造場のHPに取扱店が表記されるように

 なりましたが、尋ねたお店は取扱店となっていました。

 ちなみに上伊那管内には3件しかありませんでした。





 で ・ ・ ・ ・ ・




写真です。 写真です。






 「御湖鶴 純米吟醸 山恵錦」  諏訪御湖鶴酒造場/長野県下諏訪町


 《原料米》   山恵錦 100%

 《精米歩合》      50%

 《酵母》    長野C酵母

 《アルコール度》      16度

 《造り》    純米吟醸/瓶燗火入れ

 《価格》    720 ml  1980円 



 で ・ ・ ・ ・ ・


 早速いただきましょう。




う〜ん ・ ・ ・ ・ おいしい  








 果実の香り、所謂フルーティな香りが膨らみ、甘み・旨みが交わり

 そこにバランスよく酸味が調和して、とても心地良い味わいです。

 今まで飲んだどの日本酒と比較しても、抜きん出た味わいです。

 流石、2021年 IWC 「SAKE」 部門最高位の評価です。




 昨今はジャパニーズウイスキーブームに加えて、日本酒・「SAKE」の評価も

 世界的に高まっています。


 特に東京 2020に於ける日本への注目や、日本への渡航が引き続き

 難しい中、アジア圏を中心に日本の居酒屋スタイルを真似た日本食

 レストランで日本酒人気が高まったこと、冷酒をワイングラスで飲む

 スタイルなど、以前までの熱燗一辺倒だった日本酒のイメージが刷新され、

 様々なタイプがあることが海外でも認知され始めたことで、日本酒を

 高級酒として受け入れられる市場が作られてきていることなどが、理由

 として考えられています。



 ウイスキー以外に日本の“お酒”が世界に認められたということに、

 深い感銘を覚えるとともに、そのような“お酒”が長野県にあるという

 ことを誇りに思います。


 今年も6月17日に新たな「御湖鶴」がお目見えしました。

 まだ購入してはいませんが、基本路線がウイスキーなので、

 まあ味は知っているし、何より販売本数が少ないので、まだ

 飲んでいない人に一人でも多く飲んで貰えれば良いかな・・・・・

 と、思っています。



  「御湖鶴」 に乾杯 !









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