ということで、今回購入した一品は “Ballantine’s Finest”
(バランタイン・ファイネスト) といいます。
風格あるボトルです。
バランタインの創業者ジョージ・バランタイン(1809年-1891年)はローランド地方の
農家の出身で、13歳のときにエディンバラの食料品店に奉公に出て、5年後に独立し
食料品と酒を扱う小さな店を構えました。
これがバランタイン社の前身となります。
1853年、アンドリュー・アッシャーが世界初のブレンデッド・ウイスキーを開発。
これに刺激を受けた彼は、1869年に自らブレンダーとなってブレンデッド・ウイスキー
の製造に取り組むことになりました。
現在はカナダのハイラム・ウォーカー社に経営権が移っていますが、
“バランタイン”の名は継承されています。
今更説明不要ではありますが、現在スコッチウイスキーとして売上世界第二位に位置する
(ちなみに一位はジョニーウォーカーです)、名門中の名門ウイスキーです。
現在のレギュラーラインナップは、あの名酒“バランタイン30年”を筆頭に、“バランタイン21年”
“バランタイン17年”、“マスターズ”、“バランタイン12年”、“バランタイン・ファイネスト”の6品目
となっています。
バランタイン・ファイネストは、その6品目の中で最下位に位置していますが、“腐っても鯛” の如く
その味わいは多くの支持を得ているよう ・ ・ ・ です。
クチコミでは、『長期熟成以外の味の全ての要素がつまったブレンデッドウイスキーの完成形である』
とさえ言い切る程の完成度の高さがあるよう ・ ・ ・ です。
様々な評価を要約すると、バランタインファイネストは決して非常に飲みやすいというだけのウイスキー
ではないようですが、甘味・苦味・塩味・酸味・辛味と、全ての要素が揃って全体を統括しているよう・・・です。
香りは華やかさを少し抑えた落ち着いた香りで少し複雑さがあり、口に入れると少し辛くその後に苦味や
塩辛さがほんの僅かに感じられ、飲み終わりにはぐっと甘く爽やかな味が、酸によってビシッと締められる
という、“簡単な理解だけでは得られない完璧さ” のある、少し複雑な感のあるウイスキーのよう・・・です。
1980年代の酒税改定前なら\4,000円程度はしたその価格も、現在は\1,000円前後で売られています。
それ程に支持されているウイスキーが、\1,000円前後で手に入るのですから、これは飲まない手は
ないでしょう。
さていただくとしましょう。
今回も例によって、水割りでいただきます。
栓を開けてグラスに注ぐ前に、香りからいただきます。
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
次にグラスに氷を入れ、ファイネストを適量入れます。
マドラーで軽く掻きまぜます。
ファイネスト1に対して、ミネラルウォーターを2位の割合で加えます。
再度、まぜます。
香りは ・ ・ ・ ・ ・
口にふくみますと ・ ・ ・ ・ ・
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
申し訳ありません ・ ・ ・ ・ ・ ここから先は、あくまで個人的な感想・意見ということで
ご理解いただきますよう、お願い致します。
香り ・・・・・ もとい、臭いは薬品臭です。
味は ・・・・ 塩辛さが、ほんの僅か・・・・・どころか、口一杯に広がります。
甘味・苦味・塩味・酸味・辛味の全ての要素が揃って、全体を統括するということは
こういうことなのでしょうか?
正直、私の味覚では掌握できません。
“簡単な理解だけでは得られない完璧さ” ・ ・ ・ ・ ・ 簡単でない理解とは何でしょう?
複雑怪奇な理解? 無理解? 屁理屈? 思い込み?
大勢の方が絶賛しているという事実が、私には理解できません。
私の味覚が特殊なのか、或いは世界標準以下なのか ・ ・ ・ ・ ・
正直、この1杯の水割りを飲みきるのが苦痛です。
ただ単に修行が足りないとするならば、この後どれ程の苦痛を重ねれば、スコッチ・ウイスキー
の真髄に辿り着くことができるのでしょうか?
味覚に絶対はありませんが、今のところ “バランタイン・ファイネスト” に関しては、私との接点は
見い出せそうもないような気がすると同時に、次の銘柄を早急に決めることが、私の当面の成す
べきことになりそうです。
先程も申し上げましたが、あくまで私個人の感想なので、バランタイン愛飲家の方は
お気になさらないよう、お願い致します。
“Ballantine’s Finest” に乾杯 !